Jewelry sommeliere

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NY州立大学FIT卒業。 米国宝石学会鑑定・鑑別有資格(GIA-GG,AJP)。 CMモデル、イベント通訳コンパニオン、イラストレーターなどを経て、両親の仕事を手伝い十数カ国訪問。現在「美時間」代表。今迄培ってきた運命学、自然医学、アロマテラピー、食文化、宝石学などの知識を生かし、健康で楽しく感動的な人生を描くプランナー、キュレーター、エッセイスト、ジュエリーソムリエール(Jewelry sommeliere)

2024年11月4日月曜日

週刊NY生活No.968 7/20/24' 宝石伝説78「日本の神々『宇迦之御魂神』1」51

   
 山梨と宝石「日本の神々『ウカノミタマノカミ(宇迦之御魂神)』1」51


 九州の大分県にある宇佐八幡宮は、全国の総本宮で八幡を掲げた戦の神様として多くの武士に信仰されてきた。伝承によると代々そこの祭祀を司ってきた宇佐家は、イザナギ(伊弉諾尊)とイザナミ(伊奘冉尊)が禊ぎをして化成した「三貴子」の1人、ツキヨミノミコト(月読命)を祖神として祀ったウサ(菟狭)族で占星術やさまざまな知識をもったシャーマンとして皆を導いてきた族長だった。さかのぼること約九千年前の早期縄文時代、ウサ族は山城国(現在の京都府中南部を占めた旧国名)の稲荷山を拠点として狩猟・漁労・採取の生活を営み、原始菟狭国を作るとともに、食生活守護の神、生命エネルギーの根元、すなわち生きとし生ける総てのものを育成する生命本体の神としてウケモチノカミである伏見稲荷大社五つの祭神の筆頭にかかげるウカノミタマノカミ(宇迦之御魂神)を稲荷山のミムロ(御室)に祀った。その後、約八千年前ごろ、シベリア系種族で原日本人とされる猿田族が勢力を拡大し南下して、ウサ族はその地から追放され稲荷山は原始猿田国となり、ウカノミタマのほかに猿田族の祖神サタヒコノオオカミを祀った。その一方で、追いやられ分散していったウサ族が移住した地域のなかでも阿岐国[安芸国](あきのくに)の多祁理宮(たけりのみや)は生活上立地条件にも恵まれ、約六千年前ごろから古代菟狭国の拠点となっていく。その後、現在の場所に移ったのは約千四百年前といわれ、最初に鎮座したのは宗像神社の三女神(朝鮮半島に由来する航海の神)が最も古く、のちに皇室神である応神、神功皇后を迎えたと考えられている。さらに北九州から宇佐地方にやって来た渡来人は、大陸の先進文化による土木、製鉄、製錬などの技術にたけ、得意の土木技術で平野部を中心に田畑や水路網を開発し、金属を扱う技術で例えば東大寺の大仏を造る際に力を貸して朝廷と結びついていく。

 ところで、ウカノミタマのウカとは食物のことで稲荷(大神)のこと。ミタマのタマ(魂)は生命力そのものを指すことからウカノミタマとは、宇宙生命の本体エネルギーであり米作が伝来したころに生じた称号つまり、いいなり(飯成)がつまった呼び名で、コメは、ムギ・アワ・ヒエ・マメのなかでも1番上等なものであることから五穀の神となったという。

 さて、(株)クロスフォーから稲穂をモチーフにしたペンダント興隆(KOURYU)がでた。

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