蓮華の目と肌を持ち蓮華の衣をまとった、美と豊穣と幸運を司るヒンドゥー経に登場する女神ラクシュミー(吉祥天として仏教、密教にも登場)。可憐でありながら妖艶漂うそのさまに虜になったアスラ、インドラ神など彼女を手に入れようと試みるが、その移り気の性格もあいまってするりとかわされたらしい。やがて、最高神(宇宙の根本原理である創造、維持、破壊の三神)の維持神=ヴィシュヌ神の妃に収まる。
ところが、収まりきれない女神としての思いは、約1億4000年前頃から地球の泥水面に根をおろし、毎年初夏の訪れとともに開花する。
泥水の中から緑葉脈のあいだを迷いなくまっすぐに立ち上がる。タイムスリップさせるほどの浮世離れしたその姿は、目を奪われるほどのむらさきがかった赤の彩色で、丸みを帯びた十二単を装ったような花弁が、繊細でありながら勇敢に躍動感みなぎる。
「現世で人生の花を咲かせなさい。いずれその花の中には心の実りが訪れます。それは、淀んだ水であればあるほど大輪の花になるのよ」。と、風と共にささやいている気がした。
私達のおもな願望に、食べたい物を口にして、心で思う事を表現出来て、行きたい所へ自由に行けるなどある。それらは自然や人との繋がりの上に成り立ち、感動が伴う。そこから感謝や再認識の気持ちが生まれ、願望は大望に、それこそが私達が生きている本来の醍醐味では?そこで、何か快いこと、良いこと、優れたこなどをあらゆる方向からアプローチして、素敵な生き方が出来るような時空間を展開。
Jewelry sommeliere
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- 美時間
- 津延美衣(つのべみえ)NY州立大学FIT卒業。米国宝石学会鑑定有資格者(GIA-GG,AJP) 運命学・自然医学・アート・アロマテラピー・食文化などの知識を元に感動的な人生を描くプランナー・エッセイスト・キュレーター兼ジュエリーソムリエール(Jewelry sommeliere) 美時間代表。