Jewelry sommeliere

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NY州立大学FIT卒業。 米国宝石学会鑑定・鑑別有資格(GIA-GG,AJP)。 CMモデル、イベント通訳コンパニオン、イラストレーターなどを経て、両親の仕事を手伝い十数カ国訪問。現在「美時間」代表。今迄培ってきた運命学、自然医学、アロマテラピー、食文化、宝石学などの知識を生かし、健康で楽しく感動的な人生を描くプランナー、キュレーター、エッセイスト、ジュエリーソムリエール(Jewelry sommeliere)

2023年11月4日土曜日

週刊NY生活NO.921 7/15/23'宝石伝説66「日本の神々『アメノウズメ命』1」39


    山梨と宝石「日本の神々『アメノウズメ(天宇受売命)』1」39


 アマテラス(天照大神)が岩戸にお隠れになり天地は真っ暗闇になったというのは、先に述べたようにやまとこく(邪馬台国)の女王・ヒミコ(卑弥呼)がお亡くなりになり、その後継者であるイヨ(壱与)に代替わりしたとされる説に信ぴょう性がありそうだ。それはさておき、神話でその場面に登場する、イシコリドメ(鏡作氏)、フトダマ(忌部氏)、アメノコヤネ(中臣・藤原氏)は日本の歴史上錚々たるメンバーだ。一方で、見逃してならないのはアマテラスを岩戸から誘いだすのに重要な役割をした天津神であるフトダマとヒリトメを父母にもつ謎多き芸能と神事の女神アメノウズメ(天宇受売命・天鈿女命)で、一柱の神として鎮座するのは長野県北安曇郡松川村の鈿女神社になる。岩戸開きのウズメの様子について『古事記』では次のように記述されている。 「槽伏(うけふ)せて踏み轟こし、胸乳を露わにかきいでて裳緒(もひも)を陰(ほと=女陰)に押し垂れき。」つまり、 ウズメがうつぶせにした槽(うけ 特殊な桶)の上に乗り、背をそり胸乳をあらわにし裳の紐を女陰まで押したれて、低く腰を落して足を踏みとどろかし(『日本書紀』では千草を巻いた鉾、『古事記』では笹葉を振り)力強くエロティックな動作で踊って八百万の神々を大笑いさせた。その「笑ひえらぐ」様を不審に思い、戸を少し開けたアマテラスに「あなたより尊い神が生まれた」とウズメが言うやいなやタジカラオが岩戸を開いてアマテラスを引き出し、再び世界に光が戻ったとある。ちなみに『日本書紀』も似た記述であるが、胸乳の記述は無く女陰については「火処(ほところ)焼き」と記され、神々の反応は記されていない。天の岩戸前で神がかりした踊りでアマテラスの関心をひいてなお会話を交わすその姿は、シャーマン(巫女)が恍惚状態になり交信する様子を映したものとも考えられている。ウズメという名前について多くの解釈があるが、その「ウズ」とは神事の際に頭に挿す枝葉や花を意味する「挿頭(かざし)」からきているという説があり、神霊を招き宿らせる一種の寄り代の機能を持つものと考えられる。そこからウズメとは「神事における特別な役割をする髪飾りを挿した女性のこと」といわれる。

さて、クロスフォー(株)から天宇受売命の踊る姿をモチーフにしたペンダント舞踏(BUTOU)がでた。

 

 

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