8月の誕生石ペリドット「カンラン石」
ペリドットは、地球上で最多の鉱物オリビン(カンラン石)の中でも透明でオリーブ色(純粋な緑~黄色がかった緑)をした宝石だ。語源は宝石を意味するアラビア語の「faridat」に由来する。良質なこの石は、3500年以上前から紅海に浮かぶセントジョンズ島で産出され、古代エジプト王朝では繁栄のシンボル・災いを避ける護符・暗黒の波動を打ち砕く「太陽の宝石」として愛された。クレオパトラの有名なエメラルドコレクションの多くはこの石だといわれる。一方「太陽から飛んできた石」という伝承通り、宇宙より飛来した隕石中に含まれる唯一の宝石だ。12世紀に入ると十字軍がヨーロッパに広め、王冠に嵌められ、中世の教会などの装飾に使われた。この石が「夜会のエメラルド」の異名を持つのは、複屈折率の高さから光の少ない夜でも輝いて見えるからだ。また「リリーパッド」と呼ばれる、反射するデイスク状の内包物はとても神秘的。
ペリドットは昔から身体を癒す鎮痛剤、浄化剤、バランス剤として使われた。また冠や頑飾りにすると、高位3つのチャクラ(特に頂上)を刺激するという。
作家M・ルイーズ・ホールの「裏切りの甘い香り」は、次期女王エリザベス1世の命を狙う危険な陰謀の首謀者探しから始まる。疑いをかけられた主人公の女性「セラフィーナ」と、その真相を探ろうと彼女に近づき求婚までしたエリザベスの側近「ヘイウッド伯爵」。お互いに出会った途端惹かれ合い、建前の駆け引きがいつの間にか本音に変化して行く。物語の終盤、彼女は思いも寄らなかった親類(真の首謀者)から命を狙われるが、危機一髪命を取り留める。彼から贈られたペリドットのネックレスを身に付けていたからだ。
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