11月の誕生石トパーズ「黄玉」
トパーズの和名は「黄玉」だが、赤、青(鮮明な色は殆どが放射線照射処理による)、黄色、オレンジなど様々な色合いがある。太陽神の象徴とされ、古代エジプト・ローマ時代から護符として愛用された。その語源は「トパゾス」' topazos '(ギリシャ語で探求の意)という紅海に浮かぶ島の名前で、別名はSt.ジョンズ島(ペリドットの産地)。常に霧に包まれ辿り着くのが困難な島で、難破した海賊がこの原石を偶然発見して欧州に持ち込んだという。
19世紀の後半、紫水晶を加熱して出来上がった黄色のシトリン(水晶)がゴールデン・トパーズとして市場に出回り、本物と区別するためブラジルの宝石業界が当時の皇帝ペトロ2世のインペリアルを冠してインペリアル・トパーズと呼んだ。なかでも極上のシェリー酒のような赤みの強いオレンジは希少価値が高い。
この石を身につける者は「探求」力により、人生において本当に必要なものが得られるという。英国の作家ニール・ゲーマンの『スターダスト』の主人公の青年は、思いを寄せる女の気紛れから流れ星を持って帰る羽目になり妖精の世界に足を踏入れ、少女(星の化身)を捕まえて帰途につく。少女(星)は、この国の王が亡くなる寸前に天高く投げた(次の王が身に付ける)トパーズのネックレスにぶつかり落下した。同時にこれを真の持主に届ける役目も担っていた。つれなかった青年と少女は、道中ネックレスを追う国王の息子たちや少女(星)の心臓を狙う老魔女から苛まれ逃れるため共に手を取る。やがてお互いが無二の存在になっているのに気付き、青年がこの石の持主と判る。
トパーズは第2の脳とも言われる自律神経の中枢、みぞおち(体内の太陽が宿る第3チャクラ)に作用し、その電気的性質が身体に電圧を生み出し、神経性の疲労や心の傷を癒すという。
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